帯状疱疹(たいじょうほうしん)
体に潜んでいるヘルペスウィルスの一種、水痘・帯状疱疹ウィルスによって起こります。体の左右どちらかの一方に痛みを感じ、それに続いて痛みのでた付近に赤みを伴う小さな水ぶくれがいくつか集まってできる病気です。水ぶくれが集まって、帯状(おびじょう)にみえることから帯状疱疹という名前がついています。水ぼうそうにかかったことのある人なら、どなたでも帯状疱疹になる可能性があります。
水疱などの発疹がよくなった後に、神経痛が長く残り痛みに悩まされる人も多いです。痛みを残さないためには発症した急性期の治療が重要です。水ぶくれが急にでたときは、お早目の受診がお勧めです。
ヘルペス
ヘルペスは大きく分けて口回りに発症する口唇ヘルペスと性器の周辺にできる性器ヘルペスに分かれます。この二つは基本的には別の種類のヘルペスで、繰り返している口唇ヘルペスがご自身の性器ヘルペスとして発症するというわけではありません。ヘルペスは水ぶくれなどの症状がでている時は、直接触れたり、唾液から他人に移してしまうことがあります。症状が出たらすぐ対処する必要があります。
治療は外用薬もありますが、内服薬の方がより効果が高いです。また、年に三回以上繰り返している方は、ご自身でヘルペスの出始めを感じた際に、あらかじめ処方された薬を早めに2回飲むという治療方法もあります。この治療が適応かどうかは、診察でご相談ください。
水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんぽうそう)
あまり聞きなれない病気かもしれませんが、難病指定の病気で全身に破れやすい水疱ができます。かゆみを伴い、初期症状は紅斑(赤い発疹)だけのこともあります。高齢者に多い病気ですが、糖尿病治療薬の一つであるDPP-4阻害薬が原因で発症することもあります。同じく水疱のできる難病の尋常性天疱瘡よりも頻度は高い病気で、特徴的な症状と採血検査や病理検査をうけることにより診断ができます。